実践的行動理解 / マーケティング

心理学で読み解く人間行動と意思決定

【戦争の心理学】

目次

殺人の後の合理化

人を殺した後は複数のプロセスをまたいで、最後は妥協と合理化を行う。

やつ→死体→ベトコン野郎

「奴」がうち、こっちがうち、またやつか撃ち返してきた。 その後奴の手からライフルが滑り落ちたかと思うと、奴はそのまま倒れた。

「死体」をひっくり返してみた。 仰向けにすると、その顔に目が釘付けになった。 顎の一部、それに鼻と右目がなくなっていた。 他の部分は血まみれになりかけていた。

申し訳ない気分になりかけた時、その「ベトコン野郎」がこっちにぶっ放していた銃を一人の海兵がみせてくれた。 アメリカ政府四球のM1カービン銃だった。 腕にはタイメックスだし、履いていたのは真新しいアメリカ製のロレックス。

何が申し訳ないもんか。

自分が人を殺したことを合理化し正当化することは、心理的・精神的健康のために絶対に必要なことなのだ。

最も負担が高いのは:「他人を殺害するという事実」

驚くべきことに、戦争中では「自分自身の死の恐怖」よりも「他者を死なせる責任や重圧」の方が思い。

次の負担が高い要因は:無差別殺人

暗殺や伏せ打ち、襲撃などは通常のゲリラ戦と比べて精神的負担が少ない。

なぜなら

  • 殺す対象が明確であり

  • 綿密なリハーサルが可能

だからである。

その意味では計画的な殺人の方が無差別殺人よりも精神的負担は低いと予想される。

加害者の精神疾患率は:殺害時の距離による

水兵は精神疾患の割合が少ない:「最も重要なのは殺すべき対象との間に機械が介在していないことだ、それにより、殺すのは自分ではないと思い込むことができる」

加害者の残酷度は:殺害時の距離による

犠牲者を同類と認める:抵抗感の増大と満足感の現象

犠牲者を同類と認める理由がある場合、次の二つの現象が起きる。

  • 殺人はずっと難しくなる(抵抗感が大きい)

  • 殺人に伴う満足感ははるかに小さくなる

エリックが最初見つけた敵兵は、道端で小便をしていた。

小便を済ませて近づいてきたところを射殺したのだ、

 「いい気持ちはしなかった」と彼はいう

二回目以降の殺人:慣れ

  • 満足感や高揚感を感じる傾向が高く

  • 自責は感じにくくなってゆく

エリックは別の戦闘でこう語った。

銃撃戦の際に 「鉄条網を乗り越えようとする敵兵を殺す」際には 「満足感、怒りの頂点」を感じたという

title:人を殺すことができない理由

description:驚くべきことに、戦争では兵士にとって「自分自身の死の恐怖」よりも「他者を死なせる責任や重圧」の方が重くのしかかる。

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